C-MAS東京駅前トップ > 上野税理士法人KAIGOニュース > 2015.10.05号
介護事業の情報紙「KAIGOニュース」2015.10.05号
新しい包括的な相談支援システム作りを提案
厚労省の「新たな福祉サービスのシステム等のあり方検討プロジェクトチーム」は9月17日、「新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン」(案)をとりまとめた。
高齢、障害、児童その他対象者ごとの単独の機関によるアプローチでは、十分対応できないケースもあるため、多機関・多分野協働による「新しい包括的な相談支援システム」を構築することを提案。まちづくりの一つのかたちとして、「高齢、障害、児童等の福祉サービスを総合的に提供できる仕組み」を推進する。また、
① 地域の中で「狭間のニーズ」を掬い取り総合的な見立てと「コーディネートを行うことができる人材」
② 特定の分野に関する専門性のみならず「福祉全般に一定の知見を有する人材」の育成・教育を行う
ことを提案した。
介護保険の適用を技術革新に迅速対応
介護保険の福祉用具貸与(購入)の対象種目の見直しは、従来、介護報酬改定の時期に合わせて3年に一度のみ行われ、「介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会」を開催し、決定事項について社会保障審議会介護給付費分科会に報告することとしている。
しかし、ロボット新戦略(H27.2.10日本経済再生本部決定)において、技術革新に迅速に対応可能となるよう要望を受け、9月18日開催の社会保障審議会介護給付費分科会にて、対象種目の見直しの要望受付は随時対応することを了承した。評価検討会の開催時期については、要望受付の状況をふまえつつ判断。判断頻度も随時開催とすることとした。
今年度は既に、①福祉用具10件(うち介護ロボット5件)、②住宅改修6件を受け付けており、10月に評価検討会メンバーによる事前評価が行われ、評価検討会を経て、評価検討会後に開かれる直近の給付費分科会で報告されることとなる。
法人番号は平成27年10月22日から通知開始
平成27年10月から、住民票を有する全ての個人に対し12桁のマイナンバー(個人番号)、法人に対し一法人ひとつの13桁の法人番号が指定され、通知される。
法人番号は、①国の機関、②地方公共団体、③会社法その他の法令の規定により設立の登記をした法人(設立登記法人)、④設立登記法人以外の法人(設立登記のない法人)又は人格のない社団等であって、法人税・消費税の申告納税義務又は給与等に係る所得税の源泉徴収義務を有することとなる団体に指定され、平成28年1月以降、税分野の手続において利用することになり、例えば、法人税の申告の場合、平成28年1月以降に開始する事業年度に係る申告から法人番号を記載する。
また、法人番号自体は、個人番号とは異なり利用範囲の制約がないため、原則インターネット(法人番号公表サイト)を通じて、①商号又は名称、②本店又は主たる事務所の所在地、③法人番号の3項目が公表される。
法人番号の通知については、番号法施行日(平成27年10月5日)時点に設立登記がある法人等に対して、平成27年10月22日~11月25日の間に、都道府県単位で7回に分けて普通郵便により「法人番号指定通知書」が発送される予定となっており、通知したものから順次、法人番号公表サイトで公表される。
設立登記のない法人及び人格のない社団等については、平成27年11月13日に発送され、設立登記のない法人は、平成27年11月17日に公表が行われる。人格のない社団等は、あらかじめ代表者又は管理人の同意を得たもののみ公表することになっているため、公表に同意する旨の書面(法人番号指定通知書に同封する「法人番号等の公表同意書」)を国税庁において収受したものから順次公表する予定となっている。
なお、法人番号指定通知書は、設立登記法人については登記上の所在地、設立登記のない法人及び人格のない社団等については税務署に提出している申告書・届出書に記載の所在地へ送付される。