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介護事業の情報紙「KAIGOニュース」2014.08.05号
厚労省 全国介護保険担当課長会議を開催
小規模デイ18人以下は地域密着型へ
7月28日に行われた全国介護保険担当課長会議において、小規模通所介護が地域密着型サービス（市町村が指定・監督）へ移行する基準は、利用定員が18人以下と示された。移行スケジュールは、市町村の事務負担等を考慮して、平成28年4月施行としている。
お泊りデイ 届出制へ
通所介護の設備を利用して介護保険制度外の宿泊サービスを提供している「お泊りデイサービス」について、利用者保護観点から、宿泊サービスの届出の義務づけ、事故報告の仕組みの導入、情報公表の推進を行う。スケジュールは、平成27年4月から9月末までを宿泊サービスの届出期間とし、市町村への事故報告は平成27年4月から実施する。情報公表は、介護サービス情報公表システムの改修が必要なため、平成27年10月から情報公表が可能となるよう準備を進める。
またこの他、最低限の質を担保するという観点から、宿泊サービスのガイドラインとして、一人当たり床面積や連泊数等について示すことも予定している。
新しい総合事業 ガイドライン提示
新しい総合事業については、114ページに及ぶガイドラインが示された。その中で、多様な生活支援のニーズに対して総合事業で多様なサービスを提供していくため、市町村はサービスを類型化し、それに併せた基準や単価等を定めることが必要とした。多様化するサービスの典型的な例として、「現行相当」「緩和した基準によるサービス」「住民主体による支援」「短期集中予防サービス」等に分類した類型例を示した。（訪問系サービス5種類、通所系サービス4種類、その他の生活支援サービス3種類）
特養 要介護１、２の「特例入所」の指針提示
平成27年4月1日以降、特養への新たな入所者が原則要介護3以上に限定されるにあたり、要介護1、2の「特例入所」の骨子案が提示された。要件案では、認知症であることにより、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、在宅生活が困難な状態であるか否か、等が盛り込まれた。
法人実効税率の引下げで課題となる代替財源
政府が先月下旬に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2014」（骨太の方針）では、法人実効税率を現在の約35％から数年で20％台に引き下げる方針が盛り込まれた。
実効税率を引き下げる場合、代替財源が大きな課題になるが、政府税制調査会が取りまとめた法人税の改革案では、改革の方向性として、例えば、租税特別措置については、
①期限の定めのある政策税制：原則、期限到来時に廃止する、
②期限の定めのない政策税制：期限を設定するとともに対象の重点化などの見直しを行う、
③利用実態が特定の企業に集中している政策税制や適用者数が極端に少ない政策税制：廃止を含めた抜本的な見直しを行う、
といった基準に沿ってゼロベースでの見直しを行うとしている。
この他、
＊欠損金の繰越控除制度：控除上限額を引き下げる、
＊減価償却制度：定率法を廃止し、定額法に一本化する、
＊中小法人課税：軽減税率を見直し、中小法人の範囲についても資本金水準の引下げなどを検討する、
＊外形標準課税：対象を資本金1億円以下の法人にも拡大する、
などの考えが示された。
なお、帝国データバンクが行った「法人税減税に対する企業の意識調査」によると、代替財源として議論の俎上にあがっている「外形標準課税の拡大」については反対が41.0％（賛成25.7％、分からない33.3％）と最も多くなったが、「租税特別措置の見直し」は賛成40.8％、「税制優遇措置の段階的縮小」は賛成43.3％と、賛成が最多となった。
また、法人実効税率が20％台まで引き下げられた場合、減税分の使い道として最も可能性の高い項目については、「内部留保」が20.5％で最多。他方、「社員に還元」（17.3％）、「人員の増強」（14.0％）となり、人的投資が合わせて31.2％。「設備投資の増強」（14.9％）、「研究開発投資の拡大」（5.1％）を合わせて20.0％が資本投資に使用すると考えており、人的投資と資本投資を合計すると半数超（51.3％）の企業が前向きな投資を想定している。
