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上野税理士法人KAIGOニュース 2011.09.05号
リバースモーゲージ
リバースモーゲージとは、高齢者が自宅に住みながら持ち家を担保に金融機関等から老後の資金を借りて、
死亡時に一括返済する住宅担保型ローンの一種。通常の住宅ローン(モーゲージ)は徐々に利息と元金を返済していくためローンは減っていくが、この制度ではその逆に
ローンは徐々に増えていく仕組み。
リバースモーゲージは、借り入れた者が死亡した後に一括返済するため、実際に返済の義務を負うのは相続人となる。相続人にしてみれば、相続税が生じる上に、
取得した不動産を売却すれば譲渡所得として課税対象となるため、抵抗を感じる向きもあるようだ。
しかし、リバースモーゲージの債務は債務控除の対象となる。この借入をする者は持ち家しか資産がないことが想定されるため、基礎控除額内に収まり、
相続税が課せられないことが多いと考えられる。
また、譲渡所得についても非課税となる可能性がある。ただし、非課税制度が適用されるのは、その譲渡の対価の全てを譲渡時に有する債務の弁済に充てた場合
に限られている。
(週刊 税務通信より)
2012年診療・介護報酬改定の行方
2012年は診療報酬改定と介護報酬改定が同時に行われる予定。復興予算編成などにより財政的な制約が強まることが確実視される中、
経営環境の変化を早期に予測し、必要な対策をとることが必須であるといえる。
次回改定で予測されるポイントを以下にご紹介する。
今後の機能分担と役割分担
①機能分担(医療・介護の分担を含む)
✔地域中核機能 ~ 地域密着型
✔特養、老健 ~ 通所・訪問系までの地域包括ケアシステム化(30分圏内アクセス、住み慣れた地域)
②役割分担(医療と介護の分野を含む)
✔チーム医療(組織内連係・組織間連携)から地域包括ケアシステム
⇒ 地域内連携 = ケアの継続性
入院・施設中心(CURE)から地域包括ケア(CARE)へ
①リハビリテーションと在宅医療の充実
✔超急性期リハ(脳卒中ケアユニット、ICU、がんリハビリ 等)
✔急性期リハ(休日リハ、充実加算評価)
✔回復期リハ(重症者回復病棟 + 生活機能改善)
✔生活期リハ(通所リハ、短期集中リハ等、認知症対応を含む)
②在宅医療の充実・連携
✔在宅療養支援病院(開放型病床)と在宅療養支援
✔診療所(歯科及び保険調剤薬局を含む)連携
③社会復帰支援・アウトリーチの充実
✔ケアホーム、グループホーム(受け皿)と在宅支援ケアへ
✔精神科デイケア、ナイトケアから訪問看護支援へ
④入院・施設ではない「ケア付・サービス付住宅」へ
✔消灯時間、面会時間が制限される集団生活からの脱皮志向
✔出前型医療と介護の時代へ ⇒ 外付け機能
超高齢社会と地域包括ケアシステム ~ なぜ地域包括ケアシステムなのか
①後期高齢者の急増への対応 ⇒「医療と介護」が必要
②援護・支援の必要と対応からニーズアプローチへ
③高齢者自身の負担の増大
④「特養・老健」から「小規模施設」「居住施設」への移行
⑤地域包括ケア ⇒ キュア(治療)からケアへ、健康づくり、在宅ケア、リハビリ
単に評価項目や点数変更の内容を把握したり、算定の可否を検討するだけではなく、改定の考え方を理解したうえで事業所の方針を決定し、
その機能と役割に応じた経営戦略を策定することが必要といえる。